5月25日(木)に日本ユニセフ協会、JVC(日本国際ボランティアセンター)説明会を行いました。例年とは異なり、今年は増上寺に二団体の担当の方にお越しいただき、『いのちの募金』の寄付先となっている国の現状と支援活動についてお話を伺いました。
JVCの山崎氏からはカンボジアでの取り組みについて説明をしていただきました。経済発展がすすむカンボジアでは、都市と農村の経済力の格差が拡大しており、その結果、農村では無許可に森林が農地として乱開発され、環境破壊が引き起こされ、様々な問題が生じています。それに対してJVCは、有限の資源を奪い合うのではなく、分かち合うようにするために、森の大切さを伝え、森林を保護・再生しているそうです。具体的には、環境教育や現地の方々が自給自足ができるように技術支援を行っているとのご報告でした。
日本ユニセフ協会の中野氏からは、まず母体となっているユニセフの活動の説明からはじまり、その後に『いのちの募金』の寄付先であるブータンについての説明をしていただきました。
ブータンでのユニセフの主な活動として、子どもが暮らす僧院・尼僧院の衛生面の改善が挙げられます。僧院・尼僧院に清潔な水と衛生設備を整え、僧院、尼僧院の教員に対しては子どもたちに衛生習慣の指導ができるように講習を開催するといった活動を行っているとの事でした。今も衛生環境に起因する皮膚病などが多発するブータンでは、こうした支援は生活の質を向上させるために必要不可欠であるようです。
毎年、教区内各御寺院にご協力いただいている『いのちの募金』が、しっかりと寄付先において活用され、現地の方々の生活に役立っていることが、よく理解できた説明会でした。今後ともご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
救援 中村
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