7月5日(水)18時より、大本山増上寺慈雲閣において、東京浄青結成50周年記念研修会vol.3が開催されました。この研修会は、東京浄青結成50周年を迎えるにあたり、青年会の存在意義を改めて確認し、これからの会や僧侶のあり方を考えるきっかけとなるようにと企画された全4回シリーズの第3弾となります。今回は、東北大学大学院准教授・問芝志保先生をお招きし、「東京が変えた日本の葬送―歴史から見とおす現在と未来―」との講題でご講義いただき、青年会員とOB・OGなどあわせて29名が参加いたしました。
近現代の墓や先祖祭祀について、宗教社会学の立場から数多くの論文を執筆されている先生の視点から、都市部の状況を中心とした墓や葬送儀礼の歴史的変化、具体的には地域差や身分格差における墓地形態の変遷の歴史や「墓地の近代化」・「先祖祭祀の近代化」について、イラストを交えた資料で分かりやすく解説いただきました。
また、講義後半では、今後の課題と可能性について整理をして下さり、少子高齢化・低経済成長・自己責任社会における孤立などの社会情勢の中で、私たち僧侶自身が墓地とその多様性、葬送をどのように考えていくべきか向き合う機会となる貴重な時間でありました。
講義後の質疑応答では、これからの葬送に対する意識や墓地の多様化について等、幅広くお答えをいただき、大変有意義な研修となりました。