11月26日(木)14時より関東ブロック浄青オンライン研修会が開催されました。東京大学先端科学技術研究センター教授・西成活裕先生より、「渋滞の科学と利他について」と題してご講義賜りました。先生は、数学や物理の知識を社会に生かしたいという思いから、人・車・モノの渋滞を科学的に解析する「渋滞学」という新しい学問を開かれました。そして長年の研究の末、自分だけが得をするような利己的な行動を取ると渋滞が起きてしまう一方で、皆が他人のことを思いやって利他的な行動を取ることが全体最適につながるという結論に辿り着いたそうです。いまでは東京オリンピックの混雑解消のため組織委員会にも招聘される等、先生のご研究は大変注目されており、今後益々のご活躍が期待されます。
現代社会の象徴である渋滞の解消のために、古来からの仏教の基本的理念である利他の精神が重要になってくるというお話がとても面白く、すぐ渋滞を招いてしまう我々の凡夫性に改めて気づかされるとともに、僧侶という立場として決して利己的にならず周りを見渡し余裕を持って行動できるようになりたいと感じました。
貴重なご講義を聞かせていただいた西成先生、また今回オンライン研修会という初めての試みでしたが、スムーズに運営していただいた関東ブロック浄青事務局の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。

合掌